シマリスの飼い方基本〜飼育用品、毎日の食事、タイガー期、しつけ〜
シマリスの飼い方
シマリス飼育の必須アイテム
1、ゲージ
野生のシマリスは森の中で地面と木の上のどちらでも生活しています。部屋に放して遊ばせるとしても、一日の大半はゲージの中で過ごすこととなるので、「広さ」と「高さ」の両方があるゲージが理想的です。サイズは最低でも50cm四方のもので、ゲージ内にいろいろなおもちゃや飼育グッズを置くのであればより大きいものを選びましょう。
リス用として販売されているものは問題ないですが、インコ用などシマリスより大きい動物に向けて作られたものは金網の幅が広いことがあります。隙間に挟まってケガをしたり、脱走してしまう恐れがありますので注意して選びましょう。
材料は錆びにくく、塗装がされていないステンレスのものが良いでしょう。
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2、巣箱と巣材
安心して眠れる寝床として巣箱を用意しましょう。飼い始めたばかりの慣れてないシマリスは巣箱に隠れていることが多く、秋~冬は餌を巣箱に隠す本能があります。床置きタイプやゲージ上部に取り付けるタイプの巣箱があります。その他にもヤシの実で作られていたり、布製のものも販売されています。
布製のものは布や糸に爪を引っかけてケガをする恐れがあるので、劣化したらすぐに新しいものに交換する必要があります。
巣箱タイプの寝床には巣材を入れ、ゲージの底には厚めに床材を敷き詰めます。(底に金網を使用する場合は不要です)巣材と床材は同じものでも構いません。
ウッドチップや牧草のタイプがありますが、新聞紙やキッチンペーパーをちぎったものでも代用出来ます。
3、給水器
飲み水はお皿や容器で与えると餌やフンが入ってしまい不衛生になるので、給水器を使用すると良いでしょう。
ゲージに取り付けるタイプが一般的ですが、床置きタイプも販売されています。
6、トイレとトイレ砂
決まった場所で排泄をするシマリスは多いので、トイレを設置します。ハムスター用として販売されているものや、重みのある陶器を使用します。
容器が浅いとシマリスが掘って砂を撒き散らかしてしますので、陶器を使用する場合は深さのあるものを選びましょう。
トイレにはトイレ砂を入れて使用します。トイレ砂にはいろいろな種類があります。
固まるタイプは掃除がしやすく便利ですが、鼻や生殖器など湿ったところに付着してしまう恐れがあります。
7、回し車
シマリスはとても運動量が多い動物です。運動不足にならないよう、回し車を設置しましょう。
回し車は床に置くタイプやゲージにかけるタイプがあり、プラスチックと金網タイプがあります。
大人のシマリスには25cmくらいが丁度い良いでしょう。
8、飼育本
1冊は購入し、シマリスについての基本知識をつけましょう。
9、キャリー
病院に連れて行く時やゲージを掃除する際に使用します。小さすぎても良くないですが、大きすぎると移動の際、危険なことがあります。床材を多めに敷いて潜り込んで寝られるようにしてあげましょう。
あった方が良いもの
- シマリス用フード
- ヒーター(寒い時)
- かじり木
- おやつ
- 温度計
- 湿度計
ゲージを置く場所
〇昼は明るく、夜は暗く
日当たりの良い部屋で飼育しましょう。健康管理の上でも適切な日長周期は大切です。
夜でも明るい部屋であればゲージに布を掛けるなどをして暗くしましょう。
〇直射日光を避ける
日当たりが良いことは重要ですが、夏に直射日光に当たると熱中症になることがあります。
〇風通しのいい場所
新鮮な空気が満ちている場所に置き、時々窓を開けて空気の入れ替えをしましょう。
〇肉食動物は遠ざける
犬、猫、フェレットなどの肉食動物はシマリスにとって天敵です。匂いだけでもシマリスにとって大きなストレスになるので、同じ部屋で飼育は出来ません。
シマリス同士でも相性が悪ければ、ゲージの間に目隠しをするか、離して配置しましょう。
〇壁添いに置く
ゲージは部屋の端に寄せて置くほうが安心します。一面は壁に接するようにしましょう。
〇エアコンの風に注意
エアコンの風がゲージに直接当たることのないようにしましょう。
〇騒音、振動を避ける
テレビやステレオなど大きな音が出るものからは遠ざけましょう。生活音は問題ありませんが、ゲージの周りをドタバタと歩かないようにしましょう。
〇気温
ドアの近くや隙間風が当たるような場所を避け、気温差の少ない場所に置きましょう。
シマリスの食事
毎日の食事
シマリスにはリス用ペレット(固形飼料)や雑穀を中心に、野菜や果物、動物性たんぱく質などを与えます。
1、ペレット
シマリス用ペレットは近隣のショップでは取り扱いがないことがあります。
2、野菜や果物
キャベツやニンジン、サツマイモなどを副菜として与えます。
3、ハトの餌
雑穀類なので、主食のペレットに混ぜても良いでしょう。
おやつ
ひまわりの種、ナッツ類、乳製品、ハムスターのおやつなどを与えます。
ひまわりの種やナッツ類は脂肪分が高く、肥満に繋がりますので、与えすぎないようにします。
落花生を与えるときは殻にカビが生えていないか十分注意しましょう。
NG食材
シマリスは雑食なため、なんでも食べますがNG食材もあります。
○ネギ、玉ねぎ、にんにく、ニラ類
○チョコレート
○アボカド
○フルーツの種
○ほうれん草
○ジャガイモ
○梅
これらの食材は中毒を引き起こしたりするので、危険です。
ゲージから出した際にも、口にしないよう十分注意しましょう。
シマリス飼育にかかる費用は? - シマリスまろんとロボロフスキーの日常
シマリスの身体と寿命
身体
大人のシマリスは体長12~17cm(尾を除く)、体重50~150gとリスの中でも小さい種類です。顔から背中にかけて5本の縞がありますが、個体によって濃さが異なります。
前足には4本、後ろ足には5本の指があり、鋭い爪を持っています。
上下二本ずつの前歯を持ち、これは一生伸び続けます。前歯は固いものをかじったりすることで自然と削られます。
性別
肛門から生殖器までの長さが長い方がオス、短い方がメスです。オスの方が性格が穏やかで、メスの方が気が強いと言われていますが、一概にそうではなく個体差が大きいようです。
寿命
平均寿命は6~10年ですが、飼育下では10年以上生きるシマリスも珍しくはないようです。
シマリスの年齢を人間に換算すると? - シマリスまろんとロボロフスキーの日常
シマリスの販売時期と価格
販売時期
お店に入ってくるのは早くて3月中旬くらいです。
ゴールデンウィーク前後になると子リスを店頭で見かけることも多くなります。
シマリス入荷はない店もあるので、入荷の有無は直接お店に電話して確認すると良いでしょう。
価格
販売価格は5,000〜10,000円ほどで、大きくなるにつれて安くなっていきます。
希少価値があるホワイトシマリスは30,000円〜60,000円ほどのようです。
犬や猫と比べるとお手頃で、初期費用もあまりかかりません。
シマリスはベビーから慣らせば懐きやすいと言われていますが、ベビーには体調を崩しやすい為、徹底した温度管理が必須で飼育も大変難しいです。
シマリスは縄張り意識が強いので、多頭飼いは出来ません
ベビーのうちなら良いですが、大人になったら1匹につきゲージは1つ必要となります。
ベビーを複数選ぶ場合はお店で同じゲージに入っている子を選ぶと良いでしょう。
お世話
毎日のお世話
1、餌と水の交換
2、ゲージの掃除
〇エサ入れを洗う
〇汚れた部分のトイレ砂を交換
〇汚れた巣材、床材の交換
3、健康チェック
食べ残しの量や排泄物、動きやしぐさをチェックする。
定期的に行うお世話
○ゲージを洗う
○巣箱、ステップ、止まり木などを洗う
シマリス季節ごとのお世話 - シマリスまろんとロボロフスキーの日常
シマリス飼育で気を付けること
1、温度、湿度管理
シマリスの適温は20〜25度、10度を下回ると冬眠する恐れがあります。
健康を維持するためには温度管理は必要不可欠です。
特にベビーは体調を崩しやすいので、徹底した温度管理が必須です。
2、シマリスの尻尾
シマリスの尻尾は絶対に掴んだりしてはいけません。
実はこの尻尾、引っ張ると簡単に切れてしまうのです。
骨を残して、皮膚の部分だけズルッと向けてしまうこともあるそうです。
敵に襲われた時に尻尾を捨てて逃げるという、トカゲのような身体の作りになっているからです。
しかしトカゲと違って、シマリスの尻尾は再生出来きず、取れた傷口から細菌などが入ってしまうこともあります。
シマリスのタイガー期
シマリスには秋から冬にかけて凶暴になるタイガー期と呼ばれる狂暴化する時期があります。
昨日まで懐いてて可愛かったシマリスが、突然豹変して襲ってくるのです。
急に寒さが増す11月〜12月頃にタイガー期に入ることが多く、タイガー期になったまま一生を終える子も中にはいるようです。
ほとんどのシマリスは春先に自然と元に戻るので、脱タイガーまで待ちましょう。
タイガーになる原因
『冬になると餌が不足するので、自分以外の生き物を排除するため』という説が有力なようです。
全てのリスがタイガーになるわけではなく、時期がずれていることもあります。
タイガー期のお世話
〇お世話は最小限にする
ゲージの掃除やエサの補充は寝ている時に済ませ、刺激をしない。
〇防備する
ゲージを開ける際は長袖長ズボンで手袋をし、肌の露出を極力減らしましょう。手袋は皮のもの、もしくは軍手を二重にして使用することをお勧めします。
シマリスのタイガー期 - シマリスまろんとロボロフスキーの日常
トイレの覚えさせ方
犬や猫のようにしつけることは出来ませんが、シマリスはの習性を利用してトイレを覚えさせることが出来ます。
個体にもよりますが、ゲージの外に向けておしっこをしてしまう子もいれば、あちこちにしてしまう子もいます。
覚えさせることが難しければ、無理をせずに小まめに掃除をしましょう。
1、ゲージの隅に排泄をすることが多いので、隅にトイレを設置する。
2、トイレにおしっこの匂いの付いたティッシュや床材を入れておく。トイレ以外でおしっこをしてしまった時は拭いて臭いを取る。
3、トイレ以外の決まった場所におしっこをする場合。
トイレをその場所に移動するとそこでしてくれるようになります。
シマリスを懐かせるには
シマリスは人に懐きますが、怖がりで臆病な動物で個体によって性格の違いもあるので、懐くまでにどのくらいの時間がかかるのかは一概には言えません。
1、お迎えした時はしばらくゲージから出さない
環境に慣れるまで1週間くらいはそっとしてあげてください。
音にとても敏感で、大きな音でパニックになってしまいます。
なるべく静かに過ごしましょう。
2、ゲージ越しにオヤツをあげてみる
オヤツをあげる時は『チッチッチッ』と舌を鳴らしながらあげるようにするとオヤツの合図だと覚えてくれます。
合図は違った音でもいいですが、毎回同じ音を出して覚えさせましょう。
3、ゲージの中に手を入れてオヤツをあげてみる
そっと手を入れて、取りに来るのを待ちます。
もし怖がって取りに来なかったら、置いて様子を見ます。
4、ゲージから出して手からオヤツをあげてみる。
短い時間でもいいので、毎日少しゲージから出してあげてオヤツを手から与えてみてください。
注意
シマリスはビックリしたりすると、パニックになって急に噛むことがあります。
噛まれても振り払ったり、大声を出したりしないようにしましょう。
シマリスが怪我をしたり、人間に対して怯えるようになってしまいます。
最後に
ペットとしてシマリスを飼っている人は少ないですが、シマリスは鳴かない動物なので一人暮らしでも飼いやすいペットです。
気になる方は是非春先のペットショップに足を運んでみてくださいね。
シマリスの病気と症状 - シマリスまろんとロボロフスキーの日常